こんにちは、はるです。
一眼デビューをした人や一眼レフの購入を検討しているほぼ全ての人がぶち当たる高き壁。それが「どのレンズを買えばいいの?」ということではないでしょうか。
一眼レフの魅力のひとつに「撮りたいイメージに合わせてレンズを交換できる」という点があります。
しかし初心者にとってはそれが迷宮への入り口となり、結局どのレンズを買えばいいのか分からなくなってしまうのです。
この記事では主に「カメラ初心者でメインの被写体が小さな子ども」というパパやママ向けに、購入するべきレンズの解説をしています。

フォトグラファー歴16年・2児のママにお任せください!
交換レンズの基礎知識

どのレンズを選べばいいのかを解説する前に、まずは交換レンズに関する基礎知識を付けましょう。
「レンズにはどんな種類があるのか」ということを知ると、「自分の撮りたいものを撮るにはどれを選ぶべきか」が見えてきます。
見慣れない単語も出てきますので、めんどくせぇ!と思ったら読み飛ばしてOKです。
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レンズの焦点距離による画角の違い
なんだか小難しい見出しの名前ですが、要するに「実際に肉眼で見えている状態より小さく(広く)撮れるのか、大きく(狭く)撮れるのか」という写る範囲(画角)の違いです。
写る範囲の違いは焦点距離という単語で表し、単位はmm(ミリ)です。数字が小さいほど被写体が小さく広い範囲の景色が写ります(画角が広い)。逆に数字が大きいほど被写体が大きく写り、写る範囲も狭くなります(画角が狭い)。
被写体が小さく、広い範囲の景色が写るレンズの事を広角レンズと呼びます。
遠くのものを大きく写すことができるレンズの事を望遠レンズと呼びます。
広角レンズと望遠レンズの間くらい、ちょうど肉眼で見ているのと同じくらいの大きさに被写体が写るレンズの事を標準レンズと呼びます。
具体的な分類は以下の通りです。
- 広角レンズ…焦点距離が35mm以下のレンズ
- 標準レンズ…焦点距離が50mm前後のレンズ
- 望遠レンズ…焦点距離が70mm以上のレンズ
- 広角レンズ…焦点距離が23mm以下のレンズ
- 標準レンズ…焦点距離が35mm前後のレンズ
- 望遠レンズ…焦点距離が46mm以上のレンズ
- 広角レンズ…焦点距離が17mm以下のレンズ
- 標準レンズ…焦点距離が25mm前後のレンズ
- 望遠レンズ…焦点距離が35mm以上のレンズ

ちょっと待ってください。なぜ分類表が3つもあるんですか???
非常にややこしい話なのですが、同じレンズでも装着するカメラによって焦点距離と画角の関係が変わってくるんです。
その理由はカメラに使われている撮像素子という部分。
撮像素子はイメージセンサーとも呼ばれ、レンズに入ってきた光を映像に変換してくれる役割を持っています。
とってもざっくり分類すると、
- プロ向けの本格的な一眼レフカメラ…35mmフルサイズ
- セミプロ~初心者向けの一眼レフカメラ・ミラーレス一眼…APS-Cサイズ
- OLYMPUSまたはPanasonic製の小型・軽量な一眼・ミラーレス一眼…マイクロフォーサーズサイズ
上記のようなイメージで使われていることが多いです。
お手持ちのカメラにどのサイズの撮像素子が使われているかは取説などに記載されています。映像素子のサイズを確認したうえで、焦点距離の分類も確認してくださいね。
ズームレンズと単焦点レンズの違い
交換レンズにはズームレンズと単焦点レンズの2種類があります。
- レンズの側面をぐるぐる動かして被写体の写る大きさや写る範囲を変えられるのがズームレンズ
- レンズの側面がぐるぐる動かなくて、写る範囲を変えられないのが単焦点レンズ

上の写真で黄色の○で囲ってあるところの数字がレンズの焦点距離です。
上のレンズは18mm-250mmの焦点距離をカバーするズームレンズということになります。
もちろん、レンズ側面はぐるぐる回すことができるようになっています。

一方でこちらのレンズには数字がひとつしかありません。
そう、このレンズは焦点距離が50mmの単焦点レンズなのです。
1本目のレンズは迷わず標準ズームを選ぼう

子育て世代のご家庭が、一眼レフやミラーレス一眼などレンズ交換式のカメラを初めて購入したのであれば、1本目のレンズは迷わず標準ズームレンズを選びましょう。
標準ズームとは、肉眼で見た画角に近い画角を中心に広角側から望遠側までをカバーしてくれるレンズです。
- 通常の撮影で必要な画角をほぼ全てカバーすることができるため
- コンパクトに持ち運ぶことができるため
子どもの写真を撮りたいシーンでは、標準ズームが1本あればほぼどんなシーンも撮ることが可能です。
とにかく汎用性の高いレンズなので、最初の1本は迷わず標準ズームレンズを選ぶことをおすすめします。
また、子どもとのお出かけはなにかと荷物が増えがちです。ズームレンズならレンズを何本も用意する必要がないので、コンパクトに持ち運ぶことができることも重要なポイントですね。
標準ズームレンズがカバーしている画角は選ぶレンズによって異なりますが、
- 35mmフルサイズカメラ…24-100mm前後
- APS-Cカメラ…15-85mm前後
- マイクロフォーサーズカメラ…12-40mm前後
くらいであることが多いようです。
「ちょっとよく分からないんだけど…!」という人は、レンズキットを購入してください。もれなく標準ズームレンズが付いてきます。
2本目のレンズは望遠ズームがおすすめ

「標準ズームがあればどんなシーンでも対応できる」とついさっき申し上げたばかりなのですが、実は対応しきれないシーンが登場することがあります。
それは運動会や生活発表会などの、園や学校で行われる行事です。

保護者の観覧が可能な学校行事の場合、保護者席から子どもまでの距離が非常に遠いことが考えられるんです。
その際に活躍するのが望遠ズームレンズなのです。
望遠ズームレンズとはその名の通り、望遠側を中心にしたズームレンズです。
ラインナップはメーカーにより異なりますが、70-200mm・100-400mmなどの種類があります。
子どもの写真を撮っていて「もっとズームして撮りたい!」と感じる機会が増えてきたときには、望遠ズームレンズの購入を検討してみてくださいね。
資金に余裕がある人や、「望遠は必須!」と考えている人は、最初からダブルズームレンズキットを購入することをおすすめします。
ボディに標準ズームレンズと望遠ズームレンズが付属しているキットなので、購入後すぐにほぼ無敵の装備となることができますよ。
標準ズーム+望遠ズームに物足りなさを感じ始めたら単焦点デビューを

カメラ初心者のパパやママは、標準ズームと望遠ズームを持っていればほぼ無敵です。
しかしズームレンズの写りに物足りなさを感じてきたら、単焦点レンズデビューを検討する時かもしれません。
- 描写が繊細できれい
- 明るいレンズが多く、暗い場所に強い
- ズームレンズと比べるとボケ味がとってもきれい
なんのこっちゃ?と思うかもしれませんが、とっても分かりやすく言うとズームレンズより写りが良いというところが最大の魅力なんです。
ただし単焦点レンズにはデメリットも存在します。
- ひとつの焦点距離しかカバーしていないため、画角を自由に変えることができない
- 持ち歩くレンズが増えるため荷物がかさばる
ズームができないので、画角を変えようと思ったら自分が動かなければいけないのが単焦点レンズのつらいところ。元気に動き回る子どもを撮影したいときには使いづらいと感じることが多いかもしれません。
逆に動かないものを撮るときや、じっくり撮影したいときには単焦点レンズが活躍します。
おすすめ単焦点レンズ1:焦点距離が50mmくらいになるレンズ
単焦点レンズで最も使いやすいものが、標準画角のレンズです。
肉眼で見ている状態とと同じくらいの範囲が写るので、日常のスナップに活躍します。
おすすめ単焦点レンズ2:焦点距離が85mmくらいになるレンズ
焦点距離が85mmくらいのレンズは中望遠レンズとも呼ばれ、ポートレート撮影に適したレンズです。
背景のボケ味がきれいなことも特徴です。
おすすめ単焦点レンズ3:焦点距離が24mmくらいになるレンズ
広い範囲が写る広角レンズも、単焦点ならよりシャープに写ります。
旅行先で景色などを撮影するときにピッタリの画角です。
おすすめ単焦点レンズ番外編:マクロレンズ

マクロレンズとは、被写体にかなり接近して撮影ができるレンズです。
肉眼ではなかなか捉えることのできない世界が見えるので、お子様が花や昆虫などに興味が出てきたときには親子で一緒に楽しめるレンズとなるでしょう。
※ズームレンズにマクロ機能が付いているものもあります。
まとめ

子育て世代が一眼レフやミラーレス一眼デビューをするなら、最初のレンズは迷わず標準ズームレンズを選びましょう。
標準ズームレンズで写真を撮っていくうちに「もっとズームしたい」という気持ちが出てきたら望遠ズームレンズの購入を検討してみてください。
標準ズームと望遠ズームの2本が揃っていれば、ほとんどの撮影に対応する事ができると思います。
もしその2本に物足りなさを感じ「もっと○○な感じの写真を撮りたい」という気持ちが芽生えてきたら、それを実現できそうな単焦点レンズの購入を検討しましょう。



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